歌唱力・スピーキングスキルアップのヒント!
ボイトレで「カリスマ声(セイ)」を作るプロセスとは?
大好きな歌、思い入れのある歌を、どんなに上手に歌いたくても、発声に無理があったり、喉に負担がある歌い方だと、秘めた想いや情熱、気持ちは十分に表現されず、内にこもったまま空回りします。素晴らしいコンテンツやアイデアを話していても、声に説得力がなかったり、滑舌が悪かったりすると、相手に真意がちゃんと伝わらず、せっかくの宝が持ち腐れになってしまいます。
歌唱でも、会話においても、プライベート、仕事に関わらず、ご自分の「声の印象」は「人となりの印象」として、第三者から見られがちです。だからこそ
「伝える声(伝えようとする声)」ではなく「伝わる声」を身につけた時、内面に燻っている情熱、コンテンツやアイデアは最大限に表現され、人を惹き付ける「歌唱力」「スピーキングスキル」がアップします。
『カリスマ声(セイ)』は『カリスマ性』に通じるのです。
1.「伝える声」と「伝わる声」の違い
「伝える声」
- 正しい呼吸法、発声が身に付いていないと、伝えようという気持ちが空回りしがちになり、喉の筋肉を使って叫んでしまう
- 喉(声帯)を痛めやすい
- 声がかすれやすい
- 緊張しやすい
- 胸式呼吸になりやすい
- 声に響きがない→声が通らない
- 聞きにくい
「伝わる声」
- 正しい呼吸法、発声による、芯、伸び、張りがある声 → 響きがある、通る声
喉を痛めにくい - 声枯れ、ダメージが少ない
- 自然に耳に入ってくる声
- 聞きやすい
- 気持ちや心をのせると、より相手に感動を与える声となる
2.「伝わる声」の要素
伝わる声を身につけるには、下記の7つの項目が必要です!
1. 姿勢正しい息を作るために、表現力を広げるために、姿勢は大変重要です。
2. 正しい息作り(声は息、息は呼吸)
- 一定の息の量とスピード(圧力)
- どこに向かっていくのか
- 息があたる位置
3. 腹式呼吸正しい息は腹式でないと作れない。
- 息を支え、コントロールする中心核(ハンドル)となる
- リラックス効果 → あがり症の軽減
- 集中力アップ
4. 口の形
- 口は縦に開く
- 口角を上げる
- 「I」「U」の時、歯と歯の間は指一本開ける
5. 滑舌
- 子音をしっかり発音し、母音は響かせる
6. 目線、目、顔、手、体の表現力
7. 心! 気持ち!誠意!貴方の感受性・人間性!
3. では、呼吸法から!
- 1.姿勢チェック
- 2.おへその下(丹田)ハンドルをチェック
- 3.息の流れ、スピード、あてる位置、方向をチェック
- 4.息を入れるイメージをチェック
- -吸い込まない
- -音をさせない
- 5.口の形をチェック
- 6.やってみよう!
- -腹式で息をいれ、「S」無声摩擦音で息を出していきます。
- -目的とする方向へ視線を向けましょう
- -頭で色々考えないで!
4. 次に、息を声にしますよ!
鼻孔を使って響かすことから始めましょう!
- 1. Sと同じ息で、口の中に空洞があることを確認してから、「m」で発声しています。
- 2.やってみよう!
- -ham, ham, ham
- -mammammamma
- -hammer
5. 口の形はとても大事!
- 1. 下あご
- -力を入れない、無理に開かない
- -落とすように下に開く
- 2.上あご
- -鼻の下の筋肉を使い口角をあげる
- ポイント!
- -唇の筋肉をしっかり使うあひる口は良い口の形です!
- -鼻の下で鉛筆を支えるエクササイズも効果的。
- -女性に嬉しいアンチエイジング効果も!!!
- -再確認!口は横ではなく、縦に開ける!
6. 滑舌を良くするコツ
- 1. 子音をしっかり出します
- -唇、歯、舌で発音は作られる
- 2.母音は押さないで!
- -喉からの追加の息は必要ない!
- 3.やってみよう!
- -Ka ke ki ko ku
- -Sa se shi so su
- -Ta te ti to tsu
- -Na ne ni no nu
- -Ha he hi ho hu
- -Ma me mi mo mu
- -Ya yu yo
- -La le li lo lu
- -Wa wo n(m)
7. 言葉・文章に抑揚をつける
ここでは、一般的な挨拶「おはようございます」を例にしてみましょう。
- 1.文節に分けます
おはよう/ござい/ます - 2.子音を書き出します(母音は文節の頭のみ)
OH Y /G Z /M S
おはよう/ござい/ます - 3.文節の頭の音をしっかり発音し、後の音は上方へ響かします
- 4.文節ごとの強弱を感じましょう
- 5.文節ごとのリズムを感じましょう
- 6.大きく1つのフレーズとして挨拶をします。「おはようございます!」
8. 目、顔、手、体の表現をつける
- 1.目線は大事!目線のところへ声は飛びます!
- 2.顔の表情は声の表情にイコールします!
- 3.手・体の表現・イメージに声は従っていきます!
- 4.違いを感じてみよう!
- -目線をまっすぐ一点を見つめて声出す vs 目線を右左上下を動かしながら声を出す
- -顔(喜怒哀楽)の表情をつけながら声出す vs 無表情で声を出す
- -手の表現をつけて声出す vs 手を一ヵ所に固定して声を出す
- -体を自由に動かしながら声出す vs 直立不動で声を出す
9. 貴方の言葉には「心」が入っていますか?
相手に伝えたい!という想い・熱い心を声にのせましょう。本当の「自分の声」、すなわち、ご自身のアイデンティティを確立する上での必要不可欠要素です!
10. 最後に…貴方にとっての声とは…
- 心を映す鏡
- この世にたった一つの存在価値
貴方の個性を最大限に活かせることのできるツールです!
豊かな声は豊かな心・自信に繋がります。
そこから、貴方の真のカリスマ性/声(セイ)が生まれてくるでしょう!